セッション
日時 |
8月1日 19:30-21:00 |
座長 |
奥村 純 (京都大学 D1) |
紹介文 |
近年、事業仕分けや政策コンテストなどで科学技術予算のあり方が話題になり、以前にも増して、科学研究と社会の関係が問われています。科学研究が社会にどのような利益を還元するのか、「説明責任」を求める風潮も強まっているようです。そういった中で、大学院生が主体的に企画しているアウトリーチ活動も数多く存在しています。この公募企画では、前半は各団体に活動内容を紹介していただき、後半は各団体のメンバーが集うパネルディスカッションを行います。現在どのようなアウトリーチ活動が行われているのか総括すると共に、様々な取り組みをつなげて行く可能性を模索します。「科学と社会の関わり方」や「アウトリーチ活動の今後」といったテーマについて、みなさんも一緒に考えてみませんか?
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招待講演 |
原田 知広 氏(立教大学/准教授) 重力崩壊における量子論的粒子生成 |
日時 |
8月1日 14:00-15:00 (招待講演) |
座長 |
高麗 雄介(京都大学 D1) |
Web |
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紹介文 |
相対論の研究は現在様々な分野で行われており、特殊相対論は量子力学と融合され素粒子物理の分野で、一般相対論は宇宙やブラックホールなどを記述する道具として宇宙物理の分野で盛んに使われています。本分科会においても、「天文天体」という枠に捕われることなく、相対論に関連する様々な分野を扱い議論することを期待しています。また、近年では従来の相対論の枠を超えた理論の研究も盛んに行われています。例えば超弦理論のような高次元統一理論に基づいた高次元ブラックホールの研究や、相対論と量子力学を融合する量子重力も相対論研究の1つの分野となっています。また、実験・観測技術の向上により重力波の検出やブラックホールを直接観測することも現実味を帯びてきました。これらにより相対論を含む様々な重力理論へ制限を付けることができると期待されています。 |
招待講演 |
井上 開輝 氏(近畿大学/准教授)宇宙のトポロジーを測る |
日時 |
8月2日 13:30-14:30 (招待講演),
16:15-18:30 |
座長 |
杉村 和幸(京都大学 D1) |
紹介文 |
我々の宇宙は星や銀河といった構造に満ちあふれています。このような現在の宇宙がどのようにして造られてきたのか、という疑問は宇宙に思いを馳せるとき、誰もが抱くものではないでしょうか。 |
招待講演 |
塩沢 真人 氏 (東京大学宇宙線研究所/准教授)ニュートリノ物理学 |
日時 |
8月1日 15:00-16:00 (招待講演) |
座長 |
堤 一樹 (東京工業大学 M2) |
紹介文 |
宇宙は、超新星残骸、パルサー、マイクロクェーサー、活動銀河核、ガンマ線バースト、銀河団衝突など、未だ多くの謎に包まれています。宇宙線はこれらの謎を解き明かす大きな手がかりになると期待されており、現在多くのプロジェクトが計画、進行されている分野です。その対象は幅広く、ハドロン(Auger,Telescope Array, JEM-EUSO, LHCf)、X線(すざく, Chandra, XMM-Newton)、ガンマ線(Fermi, H.E.S.S, CTA, TenTen)、ニュートリノ(IceCube, ANTARES, KM3NeT, SK)、ダークマター候補粒子(XENON, ZEPLIN, XMASS)など多岐にわたっており、加速器実験の進歩によって高エネルギー粒子の相互作用も明らかになりつつある今、宇宙線研究は天文学、物理学の中でも注目されています。 |
招待講演 |
固武 慶 氏 (国立天文台/助教)数値シミュレーションで迫る高密度爆発天体のエンジン |
日時 |
8月2日 9:00-10:15,
11:30-12:30 (招待講演),
16:15-17:15 (招待講演) |
座長 |
釋 宏介 (東京大学/国立天文台 M2) |
紹介文 |
ブラックホール・中性子星に関するテーマを扱います。これらの周囲は強重力・強磁場といった極限状況にあり、近年の観測により様々な事実が明らかにされつつあります。さらに、超新星爆発や連星合体のようなコンパクト天体の生死は、元素合成など宇宙の進化を理解する上でも重要であると言えます。しかし、コンパクト天体現象はまだ多くの謎が存在します。コンパクトオブジェクト分科会では観測・理論の両方の視点からこれらの謎を考察し、今後、我々がどのように取り組んで解決していくべきかを議論します。 |
招待講演 |
藤井 通子 氏(鹿児島大学/学振特別研究員(PD))N体シミュレーションで何ができるか?(と海外でポスドク生活2年目) |
日時 |
8月1日 17:30-18:30 (招待講演) |
座長 |
池田 浩之(愛媛大学 D1) |
Web |
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紹介文 |
我々人類は、高山の山頂に大型望遠鏡を建設し、さらにはスペースに観測の場を広げることで、近傍の銀河を高精度・高分解能で観測できるようになってきた。今後も、ALMAやすばるなどの地上望遠鏡や、Astro-H, Gaia, JWST, NuSTARなどのスペース望遠鏡が相補的に成果を挙げ、SPICA, TMT, SKAなどの次世代の望遠鏡計画を刺激していくことになるだろう。このような大規模なプロジェクトが始動すれば、我々はさらに遠方の銀河までを、多波長・高精度・高分解能で見ることができるようになる。一方、世界的に加熱するスーパーコンピュータの性能競争から見て取れるように、理論計算に必須である計算機も日進月歩の進化を遂げており、大規模な並列計算により、宇宙の大規模構造や銀河の細部構造が計算機の中に再現できるようになりつつある。既存の設備を最大限に活用すれば、どのような研究が行えるのか。近い将来運用が始まるプロジェクトによって、どのようなサイエンスが開拓できるのか。銀河・銀河団セッションでは、天の川銀河、近傍銀河、遠方銀河、銀河団全般について、観測・理論の両側面における活発な議論を行いたいと考えている。 |
招待講演 |
植村 誠 氏 (広島大学/助教)変光星・突発天体現象概論 |
日時 |
8月1日 14:00-16:00 |
座長 |
今村 和義(岡山理科大学 D2) |
紹介文 |
太陽・恒星の学問としての発展は、古典的な可視光観測をはじめ多波長(電波・赤外線・X線・ガンマ線など)での観測と、計算機を用いた数値シミュレーションでの理論的な解釈を抜きでは語れません。近年、太陽・恒星分野ともに、新しい地上・衛星観測装置の登場やプロジェクトが盛んに進み、さらにスーパーコンピューターの発展によって、より大規模な数値計算が行えるようになりました。これらの発展によって、太陽内部の状態や大気層で起こるフレア、恒星進化や連星系における様々な活動現象などの理解が進み、従来の統一的な解釈では説明できないような現象など、新しい発見や知見が得られると期待されます。 |
招待講演 |
長尾 透 氏 (京都大学/准教授)Observational Searches for PopIII Stars in High-z Galaxies |
日時 |
8月1日 16:30-18:30 |
座長 |
稲吉 恒平(京都大学 D1) |
紹介文 |
星間空間には原子ガス、分子ガス、ダスト、電離ガス、高温プラズマなど様々な状態の物質が存在しています。これらの物質は星間空間で重力相互作用、輻射、対流、乱流などの多様な物理過程を経て、星生成や超新星爆発といった宇宙に遍く存在する多彩・壮大な現象を展開しています。したがって、星間現象の理解を深めることは、星や銀河の進化はもちろん、宇宙におけるあらゆる物質の進化過程に迫ることにつながります。そのために銀河系内を中心に電波、赤外線からX線、ガンマ線にいたる幅広いエネルギーの電磁波による観測が行われている一方で、近年高性能計算機によるシミュレーションも積極的に行われており、星間現象は観測と理論の両面から精力的に研究されている極めて活発な分野です。これからの天文学全般を理解するために、星間現象の研究の現状を知ることは欠かすことができません。 |
招待講演 |
玄田 英典 氏(東京大学/助教)ハビタブルプラネットの形成と進化 |
日時 |
8月1日 16:30-18:30 |
座長 |
片岡 章雅(京都大学 M2) |
紹介文 |
惑星は我々にとって最も身近な天体であり、太陽系内の惑星については非常に古くから研究が行われてきた。しかし、その起源や進化過程、特に微惑星形成についてはいまだ謎に包まれている。 |
招待講演 |
前澤 裕之 氏(大阪府立大学/准教授)THz電波天文観測を切り開く超伝導検出素子 |
日時 |
8月1日 14:00-16:00,
16:30-17:30 (招待講演) |
座長 |
大石 詩穂子(首都大学東京 M2) |
紹介文 |
望遠鏡の発明以来、天文学の進展は観測機器の発達と共にあります。電波、赤外、可視光、X線、ガンマ線といった幅広い波長領域の電磁波観測に加え、近年では重力波やニュートリノなどと多岐にわたる観測手法がなされています。こうした新たな手法・機器の発展は、人類の想像を遙かに超える自然の驚異を幾度となく目の当たりにさせてきました。観測機器分科会では「知られざる宇宙を暴き出すこと」を共通の目的に、日々開発・運用を行う人々が、分野の枠を超えて幅広く刺激的な議論を行う場にしたいと考えています。また、直接観測機器に関係ないという方の聴講も大歓迎です。講演を通して人類の到達している技術の現状と今後の方向性、実現される次世代のサイエンスの可能性などについて若手同士議論を交わし、互いに交友を深められることを期待しています。そして今後の研究に少しでも発展を与えるような場にしたいと思っています。 |
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